①バネ指 指の腱と腱鞘の間で炎症が起こると、指の付け根に痛みと腫れが生じ、進行するとバネ現象が生じます。超音波ガイド下注射では、腱鞘と針先を見ながら注射できるので、腱を傷めずに注射できます。当院のデータでは、注射後6か月の時点で66%の人で症状が消失しています。これは、普通に注射するよりも2倍の効果があると考えています。(H26.9月富山の北陸整形外科集談会で発表しました。)
②デケルバン腱鞘炎 手首のおやゆび側の腱鞘炎です。長母指外転筋腱と短母指伸筋腱の腱鞘炎ですが、短母指伸筋腱の炎症が強いことが多く、超音波ガイド下注射では、これを選択的に注射できます。当院の統計では、普通に注射するよりも効果が高く、しかも副作用がほとんどない結果となっています。(H26.11月福井の北陸整形外科集談会で発表しました。)
③橈側手根屈筋腱炎 手首のてのひら側の腱鞘炎です。教科書の記載は少ないですが、しばしば見受けられます。この部位の腱鞘は滑膜性腱鞘といってやや柔らかいのですが、超音波ガイド下注射が効きます。近くの動脈をよけて打つことができるので、安全です。(H26.8月金沢の日本リハビリテーション医学会北陸地方会で発表しました。)
其の他、足の伸筋腱炎、肩の上腕二頭筋長頭腱炎にも対応しています。
腱鞘炎のガイド下注射は、CT、イメージでもこなせません。超音波ガイド下注射が最も威力を発揮する場所です。当院では3年前から頻用しています。