痛風発作(足のおや趾)には、超音波ガイド下注射がおすすめ
2015年10月3日
成人男性で、転んだりぶつけたりしないのに、足のおや趾の付け根が急に痛くなった場合、痛風発作の可能性があります。
痛風は、血中の尿酸濃度が高くなり、関節の中に尿酸の結晶が出来て起こる関節炎です。最近は夏に限らず一年中起こる印象を持っています。
当院では、痛みを軽減する事を重視して、足のおや趾(第1MTP関節)に対して超音波ガイド下ステロイド注射を行っています。当院の統計では、注射後1日目までに50%, 4日目までに95%の患者さんで痛みが軽減しています。
足のおや趾(第1MTP関節)のような小さい関節に正確に薬液を注射するのは難しいものですが、超音波ガイド下では100%注射が成功していることを確認しました。細い針を使うので注射も比較的痛くないと考えています。
足のおや趾の痛風発作には、超音波ガイド下注射をおすすめしています。痛みが治まった後には、(私も内服している)腎臓に優しい薬(尿酸値を下げる効果があります)の内服をおすすめしています。
(この内容は、H27.9月、金沢医科大学での北陸整形外科集談会で発表しました。)